結納は地域差があることを確認してから準備をはじめよう

石庭:結納 地域差


結婚の約束を公の場でかわす結納ですが、昔からある日本の風習であるために地域によってさまざまなやり方が存在しています。例えば都会ほど結納自体を簡略化して顔合わせ食事会で済ませることが多く、地方へいくほどその土地ならではの方法を大切に残されていることがあるのです。しかし都会に住んでいても実家の地域の結納方法をとりたい場合やしっかりと伝統的な結納を希望する場合などあらゆるケースがあります。ここでは地域ごとに違いがある結納のやり方やどの方法をとるかなどについて解説します。

結納の関東式と関西式、九州式の違い

結納は大きく分けて関東式・関西式・九州式があります。それぞれの違いを見ていきましょう。

関東式

まず関東式は北海道を含む東日本のやり方で、結納品は目録・熨斗(のし)・帯料(結納金)・勝男節(かつおぶし)・寿留女(するめ)・子生婦(こんぶ)・友白髪・末廣・家内喜多留(酒肴料)の9つがあります。これを減らして7品目にする場合は勝男節と家内喜多留を減らし、さらにこんぶとするめを除いた5品目にするケースもあります。これらの結納品を1~2つの台にのせて飾りつけをしましょう。

関西式

そして関西式は関西地方を中心として中四国地方まで同じ方式が取られています。関西式の結納品は松の水引をつけた結納金・竹の水引をつけた酒料・梅の水引をつけた肴料・末廣・高砂人形・のし・寿留女(するめ)・指輪や記念品・子生婦(こんぶ)の9品目です。ここからするめとこんぶを除いて7品目にしたりさらに末廣と高砂人形を除いて5品目にしたりすることもあります。それぞれをひとつずつ台にのせて飾りつけをします。

九州式

最後に九州式は九州地方でとられている結納方式で品数は松の水引の結納金・竹の水引の子産婦・梅の水引の寿留女・鶴の水引きののし・亀の水引きの寿恵廣・指輪台・高砂人形・御知家(おちゃ)・角樽の9つがあります。地方によってはさらに現物の清酒・鯛・お茶を用意するところが特徴的です。特に九州は結納方式を重んじる傾向にあるので結納飾りも豪華なものが多くなっています。

結納では結納品の他に、本人から2親等までの家族書や3親等までを書いた親族書を取り交わすことがあります。最近では本人同士に重きをおくことが多くなりましたが、結婚で互いの家がご親戚同士になることからお互いのご親族は紹介しておきましょう。

ご両家のしきたりが違うときはどうすべき?

カップルがそれぞれ実家を出て一人暮らしをしている場合、本人同士に重きを置くようになっている現代ですが、今住んでいる地域の結納方式にあわせるのではなくそれぞれの実家の結納方式を行うことになります。そしてご両家でしきたりに違いがある時は男性側に合わせることが一般的です。しかしご両家で話し合いをしてどちらのやり方にするかを決めた方がこの先のお付き合いもスムーズになるでしょう。

結納返しも地域によって違う?

結納返しとは男性側から結納金を受け取ったそのお返しとして女性側が行うものですが、地域によってはお互いに結納品を贈るところや結納返しは行わない地域があります。そのため、結納返しについても事前に話し合ってどうするかを決めておきましょう。お返しする金額の相場は、半額程度とするところから倍以上にしてお返しするといった地域まであるため、あらかじめ相談しておかないとそれぞれの地域の相場で考えてしまうため、「多すぎる」「少なすぎる」「お返しがないなんて非常識」など思われる可能性があります。

最近では、結納返しを行わない前提で結納金の額を設定していたり、お返しを新居購入や新生活に必要なものをそろえる費用にあてたりするというケースも増えていますがどちらにしても事前にご両家で話し合いをしておくことです。

地域によっては行う場合もあるお茶開きとは?

お茶開きとは九州地方の特に博多などで行われる結納後の儀式で、結納をしてから2~3日後に女性側の家でご親戚やご近所の人へ結納飾りをお披露目することです。お茶を結納品のおひとつとして贈ることには理由があり、1つ目はお茶の木が種をまいて育て、一度は移植できるものの2度目はほとんど根付かないという一生夫の妻であることを通す教えになぞらえたもの、2つ目はお茶が染まる性質から早く相手の家風になじむようにという願い、3つ目はどんな場所でもお茶の木が育つことから困難に負けず強く暮らしていけるようにという願いが込められているからです。

一生に何度とない結納の儀式なので、不慣れな部分があることは仕方ありません。しかし、きちんと滞りなく結納をすませ結婚に進むためにも、本人同士はもちろんご両家でよく話し合い相談してから進めていくようにしましょう。結納は古くから日本で行われている風習なので、地域ごとさらに家ごとに違っていると思っておいた方が良いかもしれません。そのため、よりスムーズに結納から結婚へと進めていくにはご両家のイメージする結納の形を共有して上手に話をまとめていくことが必要です。


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